誤動作してる PC を遠隔操作で正常動作に戻す

家のPCを遠隔操作しようとしたら、なぜかうまくつながらない。原因は、雷、瞬停、家電の使いすぎで、ネットから切断された、あるいは、動作中のプログラムが暴走した等、様々。それでも回線が物理的に切断された等でなければ、大抵は BBルーターの再起動、PCの再起動で復活する。操作する人が近くにいる場合は単に再起動すれば良いだけだが、不在の場合は再起動できない。そこで、遠隔操作でPCを正常動作にする方法を考える。当初 Wake-On-Lan(メモ参照)などを検討したが、高額追加設備が必要なうえ、対策できるのはPC本体のみだ。通常 PC及び周辺機を正常動作にするにはリセットボタンを押して再起動だが、面倒くさいので AC 電源をON/OFF する場合も多い。BBルーターはAC電源 をOFFして、暫く待ってからON すると自動で動作する場合が多いが、PCは、Powerボタンを押さないといけないな。と思っていたら、BIOS設定 で電源ONで自動立ち上げ できるみたいだ。幾つか実験をしてみて、遠隔操作で正常動作復帰数個のスマートプラグ +  モバイル Wi-Fiルーター で行った。

Wake On LAN機能】ネットワーク経由で手元のコンピュータから離れた場所に設置しているコンピュータの電源をオンにする機能です。Wake On LAN機能を利用するには、PC用の拡張基板のほかに、Wake On LAN機能に対応したコンピュータとWake On LANパケットを送信することができるソフトウェアが必要です。

PCの誤動作対策は何をすれば良い?

私は所謂 ネットフリークで、毎日ネットに繋いでいる、スマホだけではなく、PCで。PCも何台か駆動しているが、常時電源ONしているのは一台のみである。これが Windows マシンなので頻繁に停止、誤動作、勝手にON/OFF する。”ウィンドウズアップデートで自動でインストール”は(自動でダウンロードはする)止めてあるがそれでも長期信頼性は十分低い。通常、常時ON マシンには瞬停対策で無停電電源等を設置するみたいだが、そもそも趣味レベルなので大層な設備はごめんである。とはいえ停電時はしかたがないが、通電時は可能な限り正常動作させたい。では、誤動作対策は何をすれば良いのだろうか。当たり前だが、以下の手順になるだろう。
  1. 誤動作している事をなんらかの方法で知る。
  2. 誤動作したら、遠隔操作でPCを正常動作に戻す。
 1.について話だすと長くなるので、今回はやめる、別の機会にPCが(ネット回線も含む)誤動作した事をスマホで知るシステムを作る事にする。この記事では2.について説明する。

誤動作対策は、サブネット回線経由で PC・周辺機器の電源を遠隔操作する事。

この先の話は複雑ではないが、ごちゃごちゃして、いったい何を言いたいのか ・・みたいになる可能性があるので、最初に結論を書いておく。

PCが一台の場合は上記のブロック構成で遠隔操作で正常動作に戻せる。各ブロックに想定した機器名も同時に記入し置く。もちろん、各自ハードウェア構成が異なっていると思うが、動作は似ていると思うので、各自の機器への応用は難しくないだろう。まずメイン回線はインターネット回線から始まって、光モデム(GE-PON型 NTTから貸与)、BBルーター(BBR-4RV BUFFALO製)、(ネットワークハブ(GS105D Cudy製=中華メーカー)、PC( EliteDesk 800G5 SF Windows10マシン HP製)と繋がっている。メイン回線のどれかの機器が誤動作すると結局PCの誤動作という事になる。正常動作に戻すにはサブ回線の常時通電のモバイルWiFiルーター( SIMフリー対応ARIA 2 FREETEL製)でスマートプラグ(HS105 TP-Link製)を操作、電源をON/OFFして強引にリセットする。ON/OFF のやり方は 電源を切り、20-30秒待ってから、電源を入れる。そして、PCが完全に立ち上がる時間後(機種により違うが私は10分後にしている。)に動作の確認をする。うまく動作していない場合は2-3回繰り返す。大抵、これでうまく行くはずだが、まあ、ダメな場合は物理的故障もありえるので素直にあきらめよう。それでは、なぜ、このハードウェア、操作方法で良いのかを説明する。最後BBルータ、ネットワークハブに複数の周辺機、複数のPCが繋がっている場合も説明する。

メイン回線の各機器の誤動作を正常動作に戻すには

通常PC周辺機の誤動作時は各機器をリセットする(要するにリセットボタンを押す)のが正規のやり方である。電源 ON/OFF での パワーオンリセットは大抵の機器には付いているがその機能は保証されている訳ではない。なぜ保障されていないかと言うと実は ON/OFF でリセットされない場合もあるからである。例えば 電源OFF して一秒後に ON すればBBルーター等はリセットされないだけでなく誤動作する事(固まってしまう)もある。電源OFF後、内部コンデンサーのチャージを吐き出した後(単に20-30秒待つ)にONして初めてリセットできる事が多い。ここで曖昧な書き方をしているのはとにかく、電源 ON/OFF で確実なリセットを保証していないからである。そこで、簡単な実験やら、考察やら、をして各機器の動作を確認しておく。

モデム + BBルーターは電源 ON/OFF で正常動作まで、何秒かかるか?

光モデム(GE-PON型 NTTから貸与)+ BBルーター(BBR-4RV BUFFALO製)で、実験を行う。2つを同時に、電源 OFF → 20秒待つ → 電源 ON → インターネット回線に繋がる時間を計る。これを10回 行う。計測時間のタイムアウトは10分(600秒)とする。

1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目 8回目 9回目 10回目
360秒 390秒 365秒 362秒 366秒 不定 375秒 350秒 500秒 455秒

予想は見事に外した。復帰までの時間が結構、長い、更に10回中1回は10分以上復帰までかかる。まあ、少なくとも10回に9回は繋がるみたいだ。問題の6回目も更に時間を待つか、或いはもう一度、電源 ON/OFF すれば繋がるだろう。

結論  :  モデム + BBルータは複数トライを許容すれば 電源 ON/OFF でリセットできる。

ネットワークハブは誤動作するか?

BBルータに直接PCを繋いでいる人はここは読み飛ばして欲しい。

ネットワークハブの誤動作は極めて珍しいが、(機種によっては)誤動作しない訳ではない。写真は私が 初めてネットワークハブの誤動作を経験した珍しい機種(GS105D Cudy製)だ。珍しいだけに、誤動作時は考えが及ばす復旧まで時間がかかった。詳しくは別の機会に述べるが、とにかく機種次第でネットワークハブは誤動作する。そこで、電源 OFF → 20秒待つ → 電源 ON → インターネット回線に繋がる時間を計る。10回行う。

1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目 8回目 9回目 10回目
20秒 19秒 21秒 20秒 18秒 19秒 19秒 18秒 17秒 19秒

誤動作しても 電源ON/OFF で確実に復帰するみたいだ。

結論 : ネットワークハブも誤動作する機種は電源 ON/OFF でリセットした方が好ましい。

PCを電源 ON/OFF で正常動作まで、復帰させるには?

PC( EliteDesk 800G5 SF Windows10マシン HP製)に関しては電源 ON/OFFで復帰の実験はやらない。理由はWindows のアップデート時の動作を考えれば分かるが、電源 ON/OFF で復帰する様にPCは作られているからだ。但し電源 ON/OFF で復帰させるには 2つ設定が必要である。

Windows Update で自動インストールを行わない。

Windows10 になってから標準ではWindows Update が自動になった。勝手にUpdate File がインストールされて自動で ON/OFF してしまう。常時動作中のPCを勝手に操作されるのは困りものだ。Update と遠隔操作が重なったりすると重大事故につながる。ソフトを導入して自動インストールは止めて置こう。私は  Windows10 設定変更ツール を使っている。

BIOSでAC通電時にPCが立ち上がる様に設定する。

PCのBIOSに通電時にPCが立ち上がる設定が必ずあるので、設定する。標準は通電時にはP-ONボタンを押して初めてPCが立ち上がるはずだ。設定の呼び方は各PCによって違う。EliteDesk 800G5 SF の場合は BIOSに入って→詳細設定→ブートオプション→停電後→電源の投入 に設定した。

PCの動作確認、電源 OFF → 20秒待つ → 電源 ON → インターネット回線に繋がる時間は95秒だった。

以上を踏まえて、PCの遠隔操作は、スマートプラグでAC電源を切り、20-30秒待ってから、AC電源を入れる。そして、PCが完全に立ち上がる時間10分を待って動作の確認をすれば良い。

BBルータ、ネットワークハブに複数の周辺機、複数のPCが繋がっている場合

通常、BBルータ、ネットワークハブに複数の周辺機、複数のPCが繋がっている事が多い。この場合、共用で使っている機器と単独でリセットの必要のある機器をブロック分けして電源制御し、在宅中は誤動作是正に必要な機器のみリセットできる構成にする。また、物理的に離れている機器は無理に同一電源配線にしなくてもスマートプラグを増設すれば良い。BBルーター、ネットワークハブ、常時通電のPC の誤動作を(在宅中には人間が)分離して知る事ができる構成を考える。うまく分離できれば遠隔操作で正常動作に戻すだけでなく、在宅中の誤動作是正にも個々の電源制御を有効に使える。

上図は私のPC設備を簡単にしたモノだが、それぞれ紫枠で囲まれた3つのブロックを別々のスマートプラグでAC制御している。

BBブロックは本棚の上にあり、一つにまとめて制御している。HUBブロックはネットワークハブのみ単独でAC制御している。PCブロックは常設稼働中のPCのみAC制御する。遠隔制御で正常動作に戻す時にはこの3つのスマートプラグを同時にON/OFF すれば良い。在宅時は誤動作の機器が推定可能なので、怪しそうなやつからAC ON/OFF する。まず、PCの異常動作はPCを操作すればわかる(=PC単独でわかる)。PCが異常動作すればそのPCのシステムリセットをする。雷や瞬停の後に起こるネット異常は多くの場合BBルーターが原因である。その場合、WiFi-LAN が使えなくなる事で、BBブロック(=MODEM+BBルーター)検出できる、同時にPCもインターネットにはアクセスできなくなるが、PC間のアクセス(= PC間のデータ転送等)は正常だ。ネットワークハブの誤動作はPCどうし多量のデータをコピーしつつ、ネットワークからも多量のデータをダウンしている時に起こるのでPCの仕事内容からも推定可能だが、ネットワークハブのみの誤動作時にはWiFi-LANは使えるのにPC間のアクセスが異常な事から検出できる。それぞれの検出を表にして置く。なお、PCの異常はPCの動作を見て、必要があればシステムリセットで随時是正できるので、対応表ではPCの異常動作には触れない。

PC間のアクセスが正常(注1) PC間のアクセスが異常
WiFi-LANは正常 システムは正常に動作 HUBブロックが異常
WiFi-LANが異常 BBブロックが異常 両ブロックが異常 (注2) 

(注1)WiFi-LANの異常時にはPCからのインターネットアクセスも異常になるが、PC間のデータ転送等のアクセスは正常である。

(注2) 両ブロックが同時に異常になるのは非常に少ない。AC ON/OFF で復帰しない場合はハードウェア異常も疑うべきである。

 

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