Linux Debian Base の OpenMediaVault 5 で 新世代RAID、RAID Z(RAID 5 に類似) 、 RAID Z2 (RAID 6 に類似)の NASを実現します。まずは RAID Z, RAID Z2 について少しお勉強。
新世代RAID = RAID Z ,RAID Z2 は 何が改善されているのか
現在、ストレージシステムで広く利用されているRAID-5には、以下の欠点があります。
RAID5書き込みホール問題
動作中の電源喪失などで、データとパリティの間で不整合が起きた状態。これにより、サイレントクラッシュと呼ばれる障害が発生し、データが破壊されます。
パフォーマンスの低下
パリティの計算が必要なので、特にソフトウェアRAIDの場合には書き込み速度が低下します。
これらの問題を解決するのが、新世代のRAID「RAID-Z, RAID-Z2」です。同時に使い勝手の面でも従来のRAID 5, RAID 6 等に比べて色々便利に使えます。
RAID-Zに必要なPCスペックは
さて、書き込みホール問題を解決し、高パフォーマンスを実現するには当然それなりのCPUパワーが必要です。どれくらい必要かと言うと、まあ、正確に決まっている訳ではありませんが、だいたい以下の3点が必要な様です。
- OS は 64bit
- CPU はディスクトップ用 Pentium Dual Core 以上
- システムメモリーは 8GB 以上
もちろん、これより低いスペックでもそれなりに動作はするも、パフォーマンスが低下するらしい。低下の程度は、システム構築後に計る事として、当面PCスペックは上記の3点を目安とする。追加として 3.5インチ ハードディスクマウント x 4程度、小型、安価な事。
HP ProLiant Micro Server Gen8
Yahoo オークションで、色々物色して、”HP ProLiant Micro Server Gen8″ を見つけました。この機種は CPU のタイプが4種類ある様です。
プロセッサ 1 | Celeron G1610T 2.3GHz(1コア / 2スレッド、L3 2MB / 35 W) |
プロセッサ 2 | Pentium G2020T 2.5GHz(2コア / 2スレッド L3 3MB / 35 W) |
プロセッサ 3 | Intel Xeon E3-1220Lv2(2.3 GHz / 2-core / 3MB / 17 W) |
プロセッサ 4 | Intel Core i3-3240(3.4 GHz / 2-core / 3MB / 65 W) |
メモリー | DDR3-1333MHz(標準2GB、最大16GB) |
チップセット | Intel C204 |
HDDベイ | 3.5インチ×4台、(6Gbs SATA×2台、3Gbs SATA×2台)標準はディスクレス |
拡張バス | PCI Express Gen2×16(ロープロファイル、ハーフレングス) |
ネットワーク | 1Gbイーサネット×2ポート |
リモート管理 | iLO4 |
USB | USB 2.0(前面2ポート、背面2ポート、内部1ポート)、USB 3.0(背面2ポート) |
モニター | VGAコネクタ |
グラフィック | 1280×1024(32ビットカラー)、1920×1200(16ビットカラー) |
電源 | 150Wノンホットプラグパワーサプライ |
サイズ / 重量 | 230×246×233mm / 最大9.8kg |
対応OS | Windows Server 2012 / 2008 / 2008 R2 / SBS、Linux |
プロセッサ2 = Pentium G2020T ,メモリー 8GB と プロセッサ3 = Intel Xeon E3-1220Lv2 ,メモリー 8GB 2台を調達致しました。この2台を使って、64bit Debian base の OpenMediaVault 5 RAID Z (又はRAID Z2)を実現します。
Part 2 へ続く